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ABCマート、White’s Boots/ホワイツブーツを買収する。

__WHITE'S BOOTS

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ABCマートが、White’s Boots/ホワイツブーツを買収したとのことです。

な、なんですとー!!Σ(゚д゚;)

ABCマート、米高級ブーツ買収 技術力も活用
2014/7/23 23:49

国内の靴小売り最大手のエービーシー・マートは米高級ブーツメーカーのホワイツブーツ(ワシントン州)を買収した。買収額は明らかにしていないが、少なくとも10億円以上とみられる。米国で展開しているブーツ店の品ぞろえを広げるとともに、ブーツの製造技術を取り入れる。

米国の靴製造子会社のラクロス・フットウェアを通じて買収した。ホワイツブーツの本社工場と併設店舗、約140人の従業員を引き継いだ。ホワイツは1850年代に創業した老舗で、年間売上高は約15億円。全て手作業で製造しており、耐久性が支持されて森林火災の消防士の愛用品としても知られている。

ABCマートは日本と同じ総合型の靴店を海外では韓国で153店、台湾で27店運営している。2012年8月に「ダナー」ブランドでブーツを製造・販売しているラクロスを買収し、米国に進出したが、米国の店舗はブーツ中心の4店にとどまっている。

ホワイツのブーツは10万円を超える高価格のため、日本では主要都市の大型店で扱う。

ホワイツの技術力を靴職人の育成に生かす。社員をホワイツの工場で研修させ、縫製技術などの習得を目指す。
ABCマートは昨春、石川県志賀町の靴工場を取得。専門家を育てることで、協力工場に任せていた修理を自社で手掛けられるようにする。

日本経済新聞より引用
http://www.nikkei.com/markets/kigyo/ma.aspx?g=DGXNASDZ23H3U_23072014TI0000

驚きました・・・(;´Д`)


ABCマートがホワイツブーツを買収したとのことですが、一番気になるのはホワイツブーツが今後どうなっていくのか?というところ。

日本経済新聞の記事では、買収の理由として「ホワイツの技術力を靴職人の育成に生かす。社員をホワイツの工場で研修させ、縫製技術などの習得を目指す。 」ということが挙げられていました。

このような技術向上目的での買収だけであれば、ホワイツブランドをいじくりまわさずにすむんでしょうけど、あまりに商売っ気をだして、日本企画のホワイツブーツを続々出すっていうことになるとちょっと・・・

でも出ちゃうんだろうな。

ホワイツファンの大概の方は、ホワイツブーツに対して米国製、手縫い、少量生産、堅牢というような部分に魅力を感じているはずです。
そこを無視して質を下げての大量生産・大量販売という路線になってしまえば、現在のファンは離れていってしまうでしょう。

たしかに、ホワイツブーツは高価です。まともに買えば8~10万円はします。
そこでABC企画でホワイツブーツが安く販売されれば買う人は多いでしょう。広告もバンバン打ち出すでしょうからホワイツブランドの露出も増え、知名度も上がっていくでしょう。2012年にABCマートがダナーを取り込んだ時の状況にも似ていますよね。

企業戦略的にはそれが正義なのでしょう。ABCマートは株式公開している会社ですから収益をあげてなんぼの世界という面も持っています。仕方のないことです。

このような例もあります。

ABCマート、「ホーキンス」実はPB
2013年7月7日 / 日経ヴェリタス

「ホーキンス」実はPB、高級品も自社生産 ブランド靴巧みに磨き収益力

 靴専門店のエービーシー・マート(2670)はファーストリテイリング(9983)、ニトリ(9843)を収益力でしのぐ国内流通の優等生だ。両社同様、海外の協力工場で安く生産し、安く売るのが従来の成功方程式。直近の円安で陰りが見えるかと思いきや、2014年2月期は04年2月期以来11期連続で経常最高益更新を見込む。高額商品へのシフトと顧客層の拡大が成長を支える。

~中略~

「ここで20年以上作ってきた歴史ある商品なんです」。石川県の工業団地にあるABCシューズファクトリーの清水清人工場長は誇らしげに話す。同工場では、米国の老舗革靴ブランド、ダナーの日本の委託先として独自企画の商品を生産してきた。本場米国でのダナーは、“米軍御用達”の本格的な実用品。革が分厚く重厚感があり、価格も4万~5万円と高級。だが石川工場では日本向けに2万~3万円台のファッショナブルなブーツを企画・生産しヒット商品を生んだ実績がある。

 ABCマートは昨年、ダナーを子会社に持つラクロスを買収した縁で同工場に目を付けた。生産に携わる職人たちは全員が10年以上の熟練者という高い技術力に加え、革の裁断から縫製、底付け、包装まで一括してこの工場で担えるのが強みだ。ABCマートからすると、短期間・少量生産が可能となり、よりきめ細かい顧客ニーズにあった商品をタイムリーに出せるようになる。一方、ABCマートの規模の効用で、世界各国からあらゆる原料を低価格で仕入れることができ、生産コストも従来より1割程度下がる。生産量はまだ月に3000足ほどだが、高級靴の戦略拠点として育てる方針だ。

日経ヴェリタスより引用
https://messe.nikkei.co.jp/rt/news/123434.html

この記事をみても、ABCマートのコストカットの方針がうかがえます。いまやABCマートは純利益200億円にも迫る優良企業ですからね。そこらへんは徹底することでしょう。あー、おそろしい・・・(;´Д`)

一縷の望みは、ダナーがABC傘下に入り、日本製ダナーが多くを占めた後でも、本国アメリカでアメリカ製ダナーが生産されていること。そしてそれを買えるルートがあること。

ホワイツがABC傘下に入った後でも、本国アメリカ製の生産がつづけられ、それを買えるルートが残れば、現ホワイツファンには朗報ですよね^^ そうなってもらいたい

ホワイツは“KING OF BOOT’S”と呼ばれる最高峰のメーカーです。ぜひそこは維持する方向で、いままでと変らない高水準のモノづくりをしてもらいたいものです。

コメント

  1. tucker より:

    まさか、こんなことが起こるとは…
    ABCマート、少し前に発売したジャックパーセルの復刻がよかったんですよね。
    こんなかんじでアメリカ靴の伝統(良い部分も悪い部分も)を引き継いだホワイツを作ってくれたらうれしいですね。
    ただ、寂しい気持ちは強いです…

  2. kim より:

    寂しいですよね。
    もはや、純粋なアメリカのブーツメーカーではないっていうだけで寂しいです。
    アメリカ靴の伝統はひきついでいって欲しいものですね。

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