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ジーンズ加工やおろちジーンズの仁多産業が破産 

仁多産業が自己破産を申請しました。負債総額は約9億8千万円だそうです。

仁多産業といえばジーンズ加工、おろちジーンズで有名なだけでなく、ここ最近ではリゾルトの林氏が手がけた「尾道デニムプロジェクト」のジーンズ洗いを担当したという所でも記憶に新しい会社です。


働くヒト×デニム 「株式会社 仁多産業」尾道デニムプロジェクト

元気な会社だと思っていたんですが・・・
おどろきました(´д`;)


東京商工リサーチの記事を以下に転載引用しますと。

設立当初はクリーニングのみつばチェーン店として営業(その後撤退)していたが、昭和63年から関連事業としてジーンズの洗浄(ストーンウオッシュ)を開始した。平成2年からはブラスト加工、衣類の形状安定や染色・はっ水・レーザー加工等次々と新規分野を開拓し、ベンチャー企業として注目され、9年には島根県内で2社目の創造法認定企業となるとともに、高い技術力を評価され大手商社や大手ジーンズメーカーに取引地盤を築いてきた。

 その後、ジーンズ縫製加工会社が海外移転を進め、当社も12年に中国上海、16年にフィリピン、17年に中国浙江省に合弁工場を設置。さらにジーンズメーカーの要望により縫製加工製造も手掛け、実業務は中国の企業に委託した。また、自社ブランドジーンズ「おろち」の販売も開始、このほか、繊維の輸入ルートを活用し安価な鋼材の輸入販売も行っていたが、事業拡大に伴い設備投資や運転資金需要が増大し借入金が膨らんでいた。

 ピーク時の17年7月期には売上高10億8557万円をあげていたが、近年はファストファッションの浸透で廉価なジーンズが急成長し、従来の有力ジーンズメーカーが手掛ける比較的高額のジーンズが浸食され、当社の売上高も減少傾向に転じた。さらに、中国の合弁工場は人件費高騰、フィリピンの合弁工場はメーカーの現地工場閉鎖によりそれぞれ撤退し、ベトナムへの進出も提携先とのトラブルなどで断念するなど、海外事業の失敗による多額の資金流出で資金繰りが多忙化した。25年7月期の売上高は5億8470万円にとどまり最終赤字4477万円を計上、3億円以上の債務超過に陥っていた。

東京商工リサーチより引用

破産の原因としては、海外事業の失敗が大きかったようです。
その他、経営の多角化によるものという声もあります。記事にもあるように鋼材の輸入販売といった本業からかなりかけ離れたことも行っていたようですね。

でも、ジーンズのブラスト加工や、衣類を傷めず肌にやさしい形態安定加工、流行の色を自在に量産できる縫製後の染色加工など、新しい技術開発力のある会社です。

日本が世界に誇るジーンズの加工技術。それをもっている会社がなくなってしまうなんてもったいない!ですよね。

なお、ジーンズの繊維加工技術は高く、当社従業員が(株)TeDファクトリー(仁多郡奥出雲町、設立平成26年7月)で事業を継承することで関係者の了解を得ており、25年1月、独立行政法人中小企業基盤整備機構(TSR企業コード:295939095、東京都港区)や地元の金融機関などの出資により設立された山陰中小企業支援3号投資事業有限責任組合(TSR企業コード:762080345、松江市)が、当社の旧工場(仁多郡)や設備等の買取資金や運転資金を提供する計画となっている。

東京商工リサーチより引用

ひとまず、TeDファクトリーという新会社を作って事業は継承されるようです。
どこまでの事業が継承されるかはわかりませんが、ジーンズ加工技術、染色技術など貴重な技術力はぜひ保護していってもらいたいと思います。がんばってください。

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