陽気の良い季節がやってまいりましたね。春休み・GWとお休みも多いことでしょう。
時間もてあましてヒマーなんて方もいらっしゃるかもしれません。
そこで一本のジーンズ映画をおすすめします。
何年も前の映画ですが、「女工哀歌」(ジョコウエレジー)
中国のジーンズ縫製工場に潜入したドキュメンタリー映画です。
どんな話かといえば、
私たちにとって「ジーンズ」はもっとも身近な服。本作はその生産過程を追って、世界の衣料品の大半を生産している中国の工場に密着したドキュメンタリー。
圧倒的なコスト削減と技術力の向上により、今や“世界の工場”となった中国。その裏側を探るため工場で働く10代の少女たちの日常生活に迫ります。工場で働く人々 度々問題視されてきた少女たちの過酷な労働条件、またそれを知りつつ低コストで仕事を受注する工場長、視察に訪れる多国籍企業の面々…。国や時代は変わっても同じ構造をたどって発展する資本主義経済。
しかし、本作は急速なグローバル化への疑問と同時に、過酷な生活の中にも夢や希望を見出す個性ある少女たちをも見事に捉えています。——女工哀歌(ジョコウエレジー)——
------女工哀歌(エレジー)------
一言で言えば、過酷な労働環境で働く、健気な少女たちのお話しです。
昨年、ジーンズソムリエ認定試験がありました。
そこで講義だけ受けれる枠があったので参加してきました。
その際の講師は、Lee Japan 取締役/ディレクターの細川さん。
その時の話の中に、この映画同様のお話がありました。
舞台はバングラディシュ。
今まで縫製工場といえば中国やベトナムでした。しかし、これらの国では労働賃金の上昇しており、現在では労働賃金の安いバングラディシュに移り変わっているそうです。
現在、バングラディシュは世界の縫製工場と呼ばれています。
そして、そこで悲しい事故があったそうです。
バングラデシュの工場崩落、抗議拡大 日系に飛び火
バングラデシュの首都ダッカ近郊で起きた縫製工場の崩壊事故が「世界の縫製工場」の異名を取る同国の地位を揺るがしかねない事態になっている。犠牲者は350人を突破。他の縫製工場では安全策強化を求める大規模な抗議デモも起きた。繊維輸出大国を支える現場で安全性が軽視されたとの疑念を呼んでいる。
地元報道などによると28日現在、事故の負傷者は2千人以上、行方不明者は600~900人とされる。警察当局はビルの所有者を逮捕し、崩壊の危険に気付きながら放置した疑いもあるとみて追及する。
事故は24日に発生。縫製工場が入った8階建てビルが崩落した。ビルの所有者が5階以上を違法に建て増し、機械などの重さに耐えられなかった可能性が指摘されている。
~中略~
低い生産コストの影で劣悪な労働条件や搾取の実態も指摘される。今回の事故では出稼ぎの女性らは経営者に解雇をちらつかされ、危険な工場に戻るしかなかったという。
今回の事故は日本企業にも、自社の製品がどのような状況で作られているのかという実態の把握と労働環境の改善の必要性を突きつけている。(ニューデリー=岩城聡)
バングラデシュの工場崩落、抗議拡大 日系に飛び火 :日本経済新聞
バングラデシュの工場崩落、抗議拡大 日系に飛び火 - 日本経済新聞バングラデシュの首都ダッカ近郊で起きた縫製工場の崩壊事故が「世界の縫製工場」の異名を取る同国の地位を揺るがしかねない事態...
2013年4月24日にあった事故です。
最終的に死者は1129人にのぼったそうです。
繊維製造の裏側には児童労働の問題があり、世界の子供の9人に1人が学校にも行けず強制労働を強いられているそうです。
胸の痛む話でした。
この映画においても、若い女工たちは、時給わずか7円で夜中の2時や3時まで働かされる。
睡眠時間は4時間程度。このように懸命に働いた賃金も、1分の遅刻でも罰金。
食事はもちろん、髪を洗うためのお湯にまでお金をとられる。
そして縫製工場で働くのは女性が大半。なぜなら暴動を起こせないから。
激安ファッション、激安ジーンズには理由があるというわけです。
かなり重いテーマですが映画自体はコミカルに描かれていてスッとみることができます。
「適正な価格」ってなんなのか?意識させられる映画です。
ぜひ。
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